アルコール中毒の35歳に仕上がるまで・2
やがて私も年を重ね、同職場の女性と結婚。当時30歳。
そのライブレストランは本当に好きだったけど、
これからの人生を考えると、そこで働きながら家庭を持つことは難しいように思えた。
もっとお金が稼げて、もっと休みがあって、家族との時間を持てるような仕事。
そんな仕事を探して、転職活動をした。
仕事と並行して転職活動をして、めでたく次の会社が見つかった。
正社員!ボーナス有り!年間休日127日(くらい)!
すげえ!人並みだ!
そして、転職を見計らったかのように妻が妊娠。
無事、だいたい十月十日後に女の子誕生。
ここまでは、何の問題もない順風満帆な人生だった。
こうして文章に起こすと、そんな風に見える。
でも、私は転職先の職場とのズレを感じていた。
家庭では、子どもが生まれてからだんだんうまくいかなくなっていた。
このへんは、また詳しく書くときがあればその時に。
公園で、酒を飲んでから帰るようになった。
公園で、タバコを吸ってから帰るようになった。
自宅から少しだけ離れた公園でミニストップのポテトを食べながら酒を飲むひとときが
唯一、心からリラックスしている時間だと感じるようになった。
家で呑むな、と言われていたわけではない。
冷蔵庫にストックはあった。
でも、あのビールを開けるときの「プシッ」という音を
妻に聞かれることが嫌だった。2本以上飲むのは躊躇われた。
だから、公園で3本ほど空けて、家に帰ってからさも初めてのような顔をして
ビールを開けた。都合4本目の。
あれは何だったんだろう。
あの生活は。