8年間呑み続けた男・35歳からの断酒日記

決してアル中ではありません。と言い張る私の断酒備忘録。

アルコール中毒の35歳に仕上がるまで・5

再就職し、現在の会社に来たのは33歳の春。

 

仕事内容は今まで経験のないものだったが、かつてないほどの楽な仕事だった。

残業しても一日1~2時間。朝8時30分始業なので、終わってから2時間かけて家に帰っても9時過ぎには帰宅していた。

 

今までの仕事は日付をまたぐことも珍しくなかったので、新鮮な気分だった。

 

1年を過ぎた頃、職場で一つ下の彼女ができた。

この彼女が、まぁ今思うとアル中だったんだと思う。

 

休みの日は昼間からビール。出かけると外でもビール。帰ってきてからもビール。

しかも、その子は途中で実家を出て1人暮らしをはじめたものだから、料理が好きな私はその部屋へ遊びに行っては料理を作り、それを肴に二人でたくさん飲んだ。

 

音楽が好きだったから30越えてはじめてクラブに行ったり、CDを買ってきて聴いたり、浜辺で音楽を流してはビールで乾杯した。

 

旅行に行って飲んだし、落語を見に行っても飲んだ。それまで、ここまで飲酒に寛容な彼女がいたことがなかったので、それはそれは楽しかった。

男友達には、「酔っ払っても怒らない彼女で本当に羨ましい」と言われたりして、自分自身もとても楽だったし、彼女と酩酊するという体験自体が初めてだったから、超楽しかった。

 

楽しかったんだけどなぁ。

 

 

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